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いとうせいこうさんの「想像ラジオ」。
読む前に、震災を書いた本だと知っていたので、 読む決心が出来なくて、ずっと読めずにいたんだけど、ようやく。 泣いた。 ちょうど前日に、昔職場が一緒だった人たちと会ったところで。 その時に、死んでしまった先輩の声が聞こえた瞬間があった。 死んでしまった人とは、いつでも会うことが出来るんだと、 とてもほっとした気持ちになりました。 そう思うと、生きている人と会うことの方が、ずっと難しい。 だからこそ、会いに行かないといけないんだなって。 これまでは「死んだら会えないから、生きているうちに会わないと」って思ってたけど。 生きている人には会いに行かないと、会えないんだから、 会いに行かなきゃいけないな。 そして、震災のこと。 被災者ではない人たちの迷いの声がたくさん書かれていた。 私が、震災のことを書かれた本が読めない理由に、 「体験していない人に体験したかのように語られることで、 自分が傷つけられてしまうような気がして怖い」 というのがあって(前の日記参照)、 そこには「体験してない人には、わかるまい」って気持ちがあった。 ceroが震災後に「大停電の夜に」を歌ったのをひどいって思ったのも、そういう気持ちがあったから。 でも、この本を読んで、 体験していないからこそ、想いを巡らせて、悩んだり、祈ったりしいる人がいて、 その想いは清いもので、私を傷つけるものじゃ全然なかったんだな、と気づいた。 「体験してないから、わかるまい」なんて、他人の祈りを排除するのは、間違っていて、 心を寄せることを、壁を作って拒否する必要なんてないんだなって。 自分は被災者であるけど、傷の大きさを考えたら被災者と言えないところもあって、 大きな傷を負った人たちからすれば、逆に「わかるまい」と思われてる気がして、 どうしていいかわからない気持ちもある。 ちょっとプロジェクトFUKUSHIMA!に入り込めないでいるのは、それがあったから。 (イベントには参加してるし、応援もしてるけどね!) 本の中の彼らのように、悩みながら想いを寄せればいいんだなって。 そんな風に思いました。 読んでよかったなあ。 #
by kasaco
| 2013-08-23 15:06
| ひび
8月に郡山で開催される「ただようまなびや」というスクールに、
川上弘美さんが講師でいらっしゃると知ってすぐ応募して。 その後に、スクールの趣旨を知って、ああそうかと思った。 川上さんは震災の後に「神様2011」という、本を出版されているのですが、 私は、いまだに震災をテーマにした本を読むことが出来なくて、ずっと読まずに避けて来ました。 体験が蘇ることよりもむしろ、体験していない人に体験したかのように語られることで、自分が傷つけられてしまうような気がして、とても怖かった。 スクールに参加することになって、やはりこの本を読まずにはいられないんだなあと、 私は震災から逃れられないんだなあと思いました。 そして、逃れられるものじゃないのに、逃れようとしていたんだなあ、ということにも気づいた。 きちんと「神様2011」を読もう、と思いました。 読んでみて、やっぱりたくさん泣いた。 2011年に書かれている現実は本当にせつなくて、くやしくて、悲しかった。 でも涙が出たのは、そのことよりも、 くまの、主人公の、川上さんの、この現実をかかえて生きてゆく決意でした。 やりきれない気持ちをそのままに、日常をたんたんと生きて行く。 ふとしたことで大きく変わってしまう日常を放りださずに、大切にしていく。 その決意は強くて美しいなと思いました。 川上さんにお会い出来るのが楽しみです。 #
by kasaco
| 2013-07-23 23:21
| ひび
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