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最近、川上弘美さんの文章がとても好きで、いろいろ読んでます。
先月だけで10冊くらい読んだかなあ。 その中でも、特に好きなだったのが「いとしい」でした。 最後のマリエのひたむきさと前向きさが。ぐっと来てしまったなあ。 好きな人に好きになってもらえない時、 好きな人に自分より好きな人が出来た時、 自分が劣っているように感じてしまうのは不思議。 別に、自分は自分で何も変わりないのに。 きっと、マリエもそれに気づいていて、 「よきものになりたい」っていうのは、 全く違う自分になりたいってことじゃなくて、 負の感情に支配されていない元の自分に戻りたい、 自分自身でありたい、ってことじゃないのかな。 「誰かを好きになるということは、 誰かを好きになると決めるだけのことかもしれない」 って、本当にそうかも。 どう考えても好きじゃないのに「好きだ」と言えてしまったり、 長年好きでこの人しかいないと思いながら、 物足りない気がして「好きだ」と言えなかったり、 目の前にいて好きだなあと感じながらも、 「もっと好きな人がいるかも」と思ったり。 決めるきっかけが大事なのかな。 川上さんの文章はさらさらしていて大好き。 最新刊の「なめらかで熱くて甘苦しくて」でも、 したいと思う、相手を憎むほど自分が傷つく、 時間と共に子や夫との関係が変化していく、という 大げさなドラマに出来ることを当たり前の感情としてさらりと書いてた。 日常はそうやって、いろんな感情を持ちながら、 さらりと過ぎて行くものなんだな。 それでいいんだな。 でも、たまには我を忘れるくらいどきどきすることしたいなー。
by kasaco
| 2013-05-12 13:48
| ひび
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